建設業にたずさわる方なら、もうほとんどの方がご存じのことで、改めて声を大にして申し上げることではないのですが・・・ 時々「請求書を分けてるからセーフ」や「建築一式だから500以上でもうちは大丈夫でしょ」などのお話をお客様から直接お聞きすることもあります。 その度に「えっとですね・・・」とお客様のお言葉を訂正するのは心苦しいのですが、後々のために僭越ながらお話させていただいております。
500万円とはどこからどこまで?
この500万円という根拠は、ちゃんと「建設業法施行令」の第1条の2に書いてあります。建築一式工事については1500万円というのもありますね。この金額に満たないものが『軽微な工事』で、軽微でない工事は許可が必要ということなのです。 そして、500万円には消費税と発注者が材料を提供した場合にはその材料費も含んだ額になります。 460万円に消費税がかかると500万円を超えます。 意外に少ない額から許可が必要になってきそうですね。
分ければ良いのか?
上と同じ条文に、「同じ請負工事を分割して請け負う時には合計額」ですよという主旨の事も書かれています。 つまり、合計2000万円の請負工事を5回に分けて契約すればいいのでは?という考えは原則通りません。 500万円いかないように注文書を分ければ良いというお気持ちは忘れて、許可をとることをお勧めします。
金額の問題ではないのです
500万円のボーダーラインを気にすることは、実はたいしたことではないと思います。 一番重要なのは、技術もある法律も守る許可業者ですよということです。 建設業は危険を伴う工事も多いです。工事現場はもちろん実際に作った工作物が安全であることも重要です。 法律もわかっていて施工能力もありますよ!と他者に知らせることが許可の意味でもあると思います。 だからこそ、無許可営業には3年以下の懲役又は300万円以下の罰金という厳しい罰則があるのですね。
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